「〝推し〟が欲しいのに…」推せない心理を分析して見えてきたこと

〝推し〟がいる人生って楽しそうだなと思うことがあります。
アイドルだったり、タレントだったり、YouTuberだったり、キャラクターだったり。何でもいいんですが、何か推す対象に夢中になって追っかけている人って生き生きしています。
推し活が生きる活力になるとも言いますよね。

でも、私は推しがいない人間です。何かを好きになっても、「私の推しは〇〇です」「○○のファンなんです」って自信を持って言い切るところまではハマれないのです。なんで私は推せないか? 自分なりに考えてみました。

推せそうだったけど、ソッコーで失速した話

実は少し前に、あるK -POPボーイズグループに対して「あ、これは推せるかも!」と思ったことがあったんです。YouTubeで彼らのいろいろな動画を漁るようになって、どんどん詳しくなって「うんうん、推せそう!これは推そう」と決意して、ファンクラブに入ったんですね。
が、だめでしたね〜。1週間後には思いが無くなったとはいえぬまでもかなり失速していました。ファンクラブに入ったときが気持ちの頂点だったみたいです。入会したときにグッズも購入したのですが、届いた時には冷めているという(笑)。いまも開封されないまま、部屋の片隅にひっそりと置いてあります。

推せない理由①飽きっぽい

分析してみるに、まず単純すぎる理由ですが、私は飽きっぽい。新しいものが好きで移り気な性格みたいです。要は三日坊主、ということなんですが。一時的に熱狂してシューッと熱が冷めていく感じ…。
たとえばアイドルだと、新曲のリリースが多い時期は露出が増えますよね。そういう間は追っていられるんですが、露出が減ると冷めてしまう。だってほかに面白いものたくさんあるし。あとは、「新しい曲が出たけれど、今回の曲はそうでもないな…」ってこともある。

でも「推しからの供給がない時間に愛を膨らませてます!」「どんな推しでも愛します!」みたいな人っているじゃないですか。ああやって思える人がうらやましいなぁ。〝推し活〟ですら続かない自分が、なんとも情けないなと思ったりもしているのです。

推せない理由②お金や時間の無駄という気持ちが頭をよぎる

次は、より現実的な問題。
先ほどのファンクラブに入ってすぐに失速したときのことなんですが、ファンクラブの会費6000円ほどを払った時に、ちょっと冷静になってしまったんだと思います。「あ、推し活ってお金かかるな」って。
それでいろいろ考えていたら、コンサートとかだって行ってみたら時間も使うし、仕事忙しいのになんかめんどくさいかも、と(笑)。
そう思ってしまう時点でだいぶ愛が足りてないですよね…。だから、推しにお金や時間を注ぎ込める人の愛って相当深いと思うのです。

推せない理由③推し活の熱量を人と比べてしまって冷める

ここまで書いてきてもその片鱗が出ていると思うのですが、「人より推せてない自分に冷める」という理由もあります。ほかのファンの人と自分を比べてしまうんです。そんなこと考える必要なんかないのにファンのなかでの自分の立ち位置を考えてしまうというか。
「若い子たちが熱狂的に応援しているのにこんなアラフォーのおばちゃんが推してるなんてバカみたいかな」「みんなグッズたくさん買っててすごいな。私はあそこまではいらないな。…ってことは私の推しへの愛ってそうでもないかも?」って卑屈になってしまうみたいです、私。
普通に考えたら、趣味なんだから、自分の好きなぶんだけ自分のペースで推せばいいだけですよね。でも、推し活という言葉がなんだか、「熱狂しなきゃ負けだ」みたいな気持ちを起こさせるのかもしれません。

そういえば友人がこんな話をしていたことがありました。その友人は私から見て、推し上手。ミュージシャンや声優などそのときどきで推し活を楽しんでいて、うらやましいなと思っていました。そんな彼女が過去の「辛かった推し活」について話してくれたことがあります。ある作品にハマったとき、SNS投稿なども頻繁にしていて、ファンのなかでも〝ちょっと知られたファン〟になったことがあったそうです。ただ後から振り返れば、その時期には〝知られたファン〟としての自分のポジションを守るために無理して頑張っていた気がする、純粋に作品を楽しめなくなっていた、と。

「誰よりも推しへの愛を注いでやるぜ!」と思いっきり燃えられる人、または反対に「自分のペースで好きでいられればいいよね」と周りと比べないでいられる人が、推し活を楽しめるのかもしれません。私はどちらにもなれない人間だなぁ。

推せない理由④というか、自分が推されたい!人を推している場合じゃない

そんなこんなで推せない理由を考えている間に、頭に浮かんだことがあります。
「あれ、私って推すより推されたいのかも…?」と。
「推す」って「応援する」って言い換えることがありますよね。例えばアイドルとかって一生懸命やっている姿が素敵、応援したい、という理由でファンがつくことがあるかと思います。
私も一生懸命やっている人が好きですが、そういうのをみると「私もジャンルは違えど、この人みたいに高いレベルで頑張りたい」って感想を強く持つ気がします。自分が頑張りたいという気持ちが強くて、そうするとお金だって時間だって、自分のために使いたい。だから推している場合じゃない、って気持ちに至ります。自己愛が強いのかな、私…。

まとめ:でも、いつか…

推せない理由をここまで分析してきましたが、でもね、いつか推しと運命の出会いをしちゃったらどうしよう、なんて気持ちもあるんです(笑)。
「いままで何かのファンになったことなんかなかったのに、この歳になって急にハマっちゃって…」みたいに推し活をしている人もけっこういますよね。そういうのってやっぱり楽しそうだと思うから。飽きずに、お金も時間ももったいないと思わず、「私が好きだから推している」と愛を注げる対象にいつか出会えたらいいななんて密かに考えている今日この頃です。


サムネイル写真/Saskia Johnson(Unsplash)

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